受託分析 ユーザーズボイス第2弾
導入事例紹介(ユーザーズボイス)
信頼できるデータに基づき、未知サンプルの材質を迅速に特定していただきました!
本日は、受託分析を実施いただいた総合重機メーカーのU様にお話を伺いました。
(インタビュー先:総合重機メーカー 総合研究所 U 様)
U様のお仕事
- 弊社では、様々なプラントや輸送機器を製造しているのですが、私はそういった製品で使う材料・部材の化学分析を担う部署にいます。
- サンプルはプラントの排水や排ガス、燃料や機械油、その他製品に使用されている部材などが測定対象物になります。
ionRocketによる受託分析のきっかけ
- ionRocketを初めて知ったのは、JASISです。
- サイズもコンパクトであり、何より前処理なく測定できる点に魅力を感じ、何かの機会に使ってみたいと考えていました。
- 今回、ある樹脂材料の材質を知る必要があり、まずは社内で保有しているFTIRで測定を試みました。FTIR分析によって大まかな材質は把握できたのですが、詳細の評価がむずかしく、具体的な材質の特定には至らなかったのです。類似する物質が多数ある中から1つの材料に絞るには、より詳細なデータを取得できる分析が必要でした。
- 今回のサンプルは、耐薬性や耐磨耗性、機械的強度にも優れている様子だったので、たとえば社内で保有するGC/MSなどを用いた分析を実施するにあたっても前処理方法の選定に迷いがありました。そこで、無処理で測定ができ、網羅的な成分情報を把握できるionRocketでの受託分析が適していると思ったのです。
分析結果による成果
- おかげさまで、とても役立ちました。直接イオン化できて前処理はまったく必要ないという簡便なものであるにも関わらず、とても明瞭なデータが得られるんですね。
- 未知サンプルの解析内容はもちろんのこと、標準試料のデータとの整合性に関しても確認していただき、とても信頼できるデータを報告いただきました。実際に頂いた材質判定の報告内容は、現場で使われている部材として納得がいく内容でしたので、未知サンプルの材質に確信を持てたことが良かったです。
取材者のコメント
U様からは、自社で保有されているFT-IRでのサンプル測定後に、他部門からの「材質を特定したい」という要望に対して確信を持って回答ができるよう、弊社に測定のご依頼をいただきました。
未知サンプルを扱う場合は、さまざまな条件検討、及び、前処理を行い、手間や時間がかかってしまうのが通例ですが、ionRocket–DART-MSであれば、無処理で簡便迅速に含有成分を網羅的に検出することが可能なため、解析におけるさまざまなヒントを得ることが可能です。
さらに、高分子の種類によって熱分解パターンが異なることを活かし、材質不明のポリマーであっても識別することを得意としています(参照:ナイロンの迅速識別)。今回、U様の不安を解消できたと伺うことができ、大変嬉しく思います。(取材担当:太田)
Keyword
材質判定 迅速分析 質量分析 樹脂材料
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