RAPID EPS エビデンスシート 気密性
要旨
プレートシール RAPID EPS の揮発性アセトニトリルと吸湿性 DMSO に対しての気密性を次の4つの温度帯-80℃、 -20℃、4℃、25 ℃で評価した結果、両溶媒に対して低温帯から 25℃まで高い気密性を示した。
方法
溶媒を分注したマイクロプレートにマイクロプレートシールを貼付したものについて、重量変化を経時的に測定し、気密性を評価した。マイクロプレートは、96 ウェルチューブプレート( RAPID Tube Plate 600 、材質: PP 、ウェル容量: 0.6ml )を用いた。
4℃、-20℃、-80℃、4℃、室温 (25℃でほぼ一定)の4つの温度帯で 10日間保存し、1、3、10日間経過時に重量変化を測定した。
保存時は、試料を個々にチャック付きポリ袋に入れ、汚れや霜が付かないように注意した。-80℃、-20℃、4℃の3 つの温度帯で保存していた試料の重量測定は、室温のデシケーター内に 30分から1時間程度置き結露がなくなってから行った。
アセトニトリルとDMSO の各ウェルへの分注量は 300μl とし、96ウェルでの総液量は 28.8mlとなった。上記のとおり実測された重量変化を液体総重量に対する変化量%で気密性を評価した。
液体総重量は、各溶媒密度(アセトニトリル 0.784g/ml、DMSO 1.10g/ml )を用いて算出した。アセトニトリルは揮発性が高いため揮発率(-%)、一方、DMSO は吸湿性が高いため、吸湿率(%)とした。
結果
RAPID EPS は、揮発性溶媒であるアセトニトリルに対して-80 ℃、-20℃、4℃でとくに高い気密性を示した(グラフ1 )。25℃でも10日後の揮発率が約5.4%と高い気密性を維持した(グラフ 1 )。
また、RAPID EPS は吸湿性溶媒であるDMSOに対して温度帯に関わらず高い気密性があることがわかった(グラフ2 )。
一番高い吸湿が観察された25℃での10日目でも、その吸湿率は、約0.3%だった(グラフ 2 )。
<グラフ1>
<グラフ2>
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