レーザープリンター印刷物の比較分析
アプリケーション
目的
飛行時間型質量分析計を検出器としてレーザープリンターによって印刷された黄色部分の2機種間の比較分析を行った。
実験方法
イオン源 : ChemZo/昇温加熱デバイス バイオクロマト社製
質量分析計 : compact Bruker社製
測定方法 : 黄色のカラーコードを印刷し、直径3mmに切り抜き、2枚を昇温加熱デバイスにて室温から600℃まで昇温しながら測定した。
解析方法 : 弊社のSpectra ScopeのIDS※(自動差分解析機能)を用いてサンプル間の違いを調べた。差があるピークの組成解析を行い、弊社データベースCompound Searchにより化合物を推定した。
結果
Fig.1にA社(赤)、B社(青)のTICを示した.Spectra ScopeのIDSで差分解析を行ったところ、複数の化合物に差がみられた。(Fig.2,3)
差成分のうち、B社の印刷物には4~5分付近(300~400℃)にm/z=387.1271が検出され、組成解析によりC18H18N4O6が最も一致した。またCompound Searchにより化合物は「Pigment Yellow 74」と推定された。ChemZoにより印刷物も前処理することなく直接測定が可能で、容易に差分解析、化合物の推定が可能となった。
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