ほうじ茶の香り立ち
アプリケーション
目的
飛行時間型質量分析計を検出器として2種類のほうじ茶について,香り成分の比較分析を行なった.
実験方法
イオン源 ChemZo バイオクロマト社製
質量分析計 compact QTOF Bruker社製
測定方法 常温のほうじ茶(ペットボトル)をビーカーに移し,香り立ちをチューブを介してMSに導入.
解析方法 Spectra Scope及びData Analysisソフトを用いてマススペクトルから
香り成分を抽出.
結果
Fig.1に2種類のほうじ茶から検出した代表的な香り成分のEICを示した.いずれも測定開始と
同時に高感度に検出され,30秒後も同様な強度を保持した.また、ほうじ茶Aの方がやや強度
変化が見られたが,両ほうじ茶ともほぼ同様な強度でこれらのマーカーイオンを検出することが出来た.一方、m/z 112.0759のマーカーは両ほうじ茶から検出されたが,ほうじ茶Bの強度がほぼ
半分であることが分かった.同じ香り成分を含んでいても,このような強度の違いが飲料の味や風
味を特徴づけているのではと考える.Fig.3にマーカーのマススペクトル及びMH+として精密質量
から求めた化学式候補を示した.
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