ポリエチレンテレフタレート(PET)の分析
アプリケーション
目的
飛行時間型質量分析計を検出器としてペットボトルに使われているポリエチレンテレフタレート(PET)の分析を行った。
実験方法
イオン源 : DART IonSense社製
質量分析計 : compact Bruker社製
測定方法 : ペットボトル(A,B)の小片をionRocketを用いて室温から500℃まで昇温しながらMSを測定(A;硬いPET B;柔らかいPET)
解析方法 : Spectra Scope及びData Analysisソフトを用いてマススペクトルからPETの繰り返し構造を抽出し,AとBのPETを比較した
結果
Fig.1にPolymer engineの解析結果(バブルプロット)を示した。AはBに比べて多くのPET繰り返し構造(C10H8O4)を持つことが分かった。Fig.2にTIC及びマススペクトルを示した。BはAに比べて熱分解が促進されていることが分かった。これらの結果はPETの重合度や硬さの違いを示していると思われる。汎用的な溶媒に不溶なペットボトルのPETを前処理なしで重合度や特性の違いを検出することが出来た。
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